2008年05月27日

涼宮ハルヒの誘惑 その4

涼宮ハルヒの誘惑 その1


涼宮ハルヒの誘惑 その2


涼宮ハルヒの誘惑 その3


63 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/27() 03:15:37.53 ID:IqPS/Ego



大名行列、阿波踊り、サンバ隊は賑やかに交差点を曲がっていった。

もしかしてエネルギーが大名行列で、それを仮装行列に見立てるために機関とTFEI端末団が阿波踊りとサンバ隊をやったのか?

森さんがサンバ隊にいたから、もしかして長門が阿波踊りの中にいたのかもしれない。うーん、想像できんが。想像すると面白い。

ハルヒは特にこの不思議を追いかけるでもなく見送った。

「この仮装行列のイベント企画したのどこの商店街かしらね?後で古泉君に調べてもらいましょう」

ほっとりあえずハルヒの中では仮装行列に落ち着いたらしい。これ神人系だったらアウトだったな。

「次はこのアーケードを通り抜けましょう!これだけ人もお店もいっぱいなんだもん!何かあるはずよ!」

ハルヒは自由気ままに行く先を決め、朝比奈さんと腕を組みアーケードの中に入っていく。

(古泉、このアーケードは大丈夫だろうな?)

『多分大丈夫です』



64 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/27() 03:15:56.86 ID:IqPS/Ego



(多分って何だ、多分って)

『涼宮さんとわれわれ機関とTFEI端末の皆さんがエネルギーに干渉するので変位がカオス状態になっているんです』

(どういう事だ?)

『天気みたいなものです。1分後の天気はだれでも予測できますが、1日たつとちょっと難しくなります。1ヶ月後の天気なんて予測不可能といっても良いでしょう。このように時間経過につれて状態が加速的に分からなくなるのをカオスといいます』

(解説ご苦労。で結局エネルギーの変化はどれくらい前にならないと分からないんだ?)

『およそ30秒前です』

(何?!じゃぁ30秒で対策を練らないといけないってことか?!)

『そういう事です』

(どうすんだよ?)

『急いでどこかに入ってください!!』



65 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/27() 03:16:19.78 ID:IqPS/Ego



(どうした?!)

『エネルギーの波がアーケードの奥からそっちに向かってます!あと10秒!』

(てめぇ!30秒っつたろ!)

『8』うおぃちょっとまて!

『7』どうすんだ?!

『6』朝比奈さんと目が合う。

『5』大きな瞳に決意の色!

朝比奈さんがハルヒの腕を引っ張った!

「きゃっぁ!ちょっとみくるちゃん!」

「涼宮さん!お願いこのお店付き合ってください!」



66 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/27() 03:16:37.18 ID:IqPS/Ego



「わかったから引っ張らないで!」

二人は目の前にあった店に入っていった。ほっ。朝比奈さんナイス。

いったい何が来るんだ?俺はそう思いアーケードの奥を見た。

二人が店に入った途端かなりの速度で米?が流れてきた。

足首まで米の流れにうまって気がついた。

蛆だ!!!!

全身の毛が逆立ち精神が引きちぎられそうになる!!

「うわぁわわぁあああ!!!」

脊髄反射で後ろに飛ぶ。店の入り口にかかとを引っ掛けてしまい、そのまま店内にもんどりうって転がり込んだ。

「いらっしゃいませ」



67 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/27() 03:16:55.44 ID:IqPS/Ego



ひっくり返っている俺に全く動じず女性の店員さんがにこやかに迎えてくれる。

「何?あんた見たいの?」真上からハルヒが腕を組み仁王立ちで見下ろしている。

周囲の商品は女性用の下着だらけ

ランジェリーショップでひっくり返っている男。俺はそれを聞いたら変質者か変態だと思うね。

慌てて立ち上がり目のやり場に困ってしまった。どこに視線を置いても恥ずかしい。

男にとってこれほど居心地の悪い店もないだろう。店の外で待とうと思ったのだがアーケードの恐怖を思い出して体がこわばる。

(古泉、波はどれくらいで通り過ぎるんだ?)

『8分ほどかかります』ランジェリーショップに8分俺にとっては永遠に等しい時間だな。

『ですので涼宮さんを8分以上店内に止めて置いてください』

(この店で男の俺がどうやって引き止めるんだ?)



68 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/27() 03:17:13.10 ID:IqPS/Ego



『見立てて差し上げたらいかがです?』

(お前今日を俺の命日にしたいんだろう)

『まじめに意見したつもりですが?』しれっと言いやがる。

「あれ?朝比奈さんは?」

「試着室、あたし外で待ってるわ」ハルヒが言った途端に体で反射的に進路をふさぐ。

「なによ?」完全にけんか腰。

「いや、その、なんだ。あれだよ。ほら、な?あっそうだ!ハルヒお前あれ似合いそうだぞ!」

俺は適当に店の奥のほうを指差した。ハルヒもその方向を振り返って見る。

俺の人差し指の延長線上に首と手足がないマネキンが真っ白い下着を着けてポーズを取っていた。

マネキンを見ていたハルヒが俺に向き直った。



69 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/27() 03:17:31.80 ID:IqPS/Ego



「き、キョン、あ、あんたああいうのが好きなの?」顔真っ赤。つられてこっちの顔も赤くなるのが分かる。

突然、丸い部屋での下着姿を思い出し、思い出の中のハルヒに目の前の白い下着を着せてみた。うん、悪くない。いや、いいな。

って俺は何を考えているんだろうね!?自分の脳みそを疑うよホントに。

「ま、まぁ、キョンがどうしてもっていうなら、そりゃ考えないこともないけど」横を向きながらふくれっつら。

いや、どうしてもっつーかあれだよ。

「どうぞご試着してください」仕事早っ!

店員さんがにこにことハルヒに今までマネキンが着けていた下着を渡した。

この手回しのよさ、長門のお仲間さんに違いない。

ハルヒは店員さんから受け取った下着を持って朝比奈さんの隣の試着室に入った。

と思ったらカーテンから顔だけだし、頬をピンク色に上気させながらこう言った。

「ここじゃ、見せないからね」



 



103 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/29() 01:04:44.50 ID:Wc65iVko



光る黒曜石の輝きを再び俺の脳裏に焼き付けハルヒは顔をひっこめた。

ふぅなんか暑くなってしまった。頭の中では黒曜石がまだ光っている。

くすりと店員さんが笑い、俺に向かってオッケーサイン。

足止め成功って事かな?ども。

店員さんが二人の試着室の前に行き「いかがですか?」と声をかけている。

朝比奈さんとハルヒ、二人がフィッティングすれば軽く8分を超えるだろう。とりあえず目の前の危機は回避したかな。

店内の時計を見てそろそろ昼時になりつつあるのを知った。

(おい古泉、そろそろ落ち合うか?)

『そうですね。では喫茶店で指定された交差点で長門さんと待っています』

今アーケードはどうなっているだろうと外を覗いてみたら蛇の流れになっていた。しかも赤い蛇。

この流れはとことん悪趣味だな。

「きゃぁ!涼宮さん!」「ちょっとみくるちゃんサイズ合ってないじゃない!もっと大胆なのにしちゃいなさい!」

どうやらハルヒが朝比奈さんの試着室に侵入したらしい。

ハルヒと朝比奈さんがきゃいきゃい騒いでいるのを背中で聞きながら俺は午後はどうなるんだろうとため息をついた。

きめ台詞言って良いよな?



104 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/29() 01:05:06.80 ID:Wc65iVko



やれやれ。





会計時、二人はそれぞれの下着を包装してもらって受け取った後、ハルヒが俺を手招きした。

「みくるちゃんとあたし持ち合わせないからあんた払っておいて」

それだけ言って朝比奈さんの手を引いて店の外へ出て行った。朝比奈さんがひっぱられながらぺこぺこしてるのが印象的だ。

レジの金額を見て驚いた!女の下着はなんでこんなに高いんだ?俺なんかしまむらで3枚980円だぞ。

新川さんが経費をくれなかったら確実に銀行に走らなければならなかったところだ。

俺は金輪際ランジェリーショップには足を踏み入れない。心に決めて外へ出たらハルヒのほうから言い出した。

「そろそろ待ち合わせの交差点に行きましょう。有希と古泉君が何か見つけたかもしれないわ!」

交差点へ向かう途中もハルヒは朝比奈さんにあそこの路地が怪しいとか今通り過ぎた男はカツラだとか言いたい放題言っていた。

カツラは不思議じゃねぇだろう、むしろそっとしておいてやれ。

カツラの超能力者?カツラの宇宙人?不思議かもな。ハルヒのせいで思考が変なほうに飛ぶ。

(おい、古泉、待ち合わせの交差点は大丈夫だろうな)

『大丈夫だと思われます』

(あやふやな言い方だな)



105 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/29() 01:05:28.28 ID:Wc65iVko



『大きな波は通り過ぎた後です。小さなさざなみは起きるかもしれませんが、その程度なら大丈夫でしょう』

ほんとかねぇ。

交差点につくとニヤケスマイルとサイレントドールがこちらを向いて待っていた。

「この一本裏に穴場的なうどん屋があるの、そこにいきましょう」全員そろったからなのかハルヒがご機嫌で先頭を切って歩き出した。

その直後、ハルヒが通りすぎた空間に青い人影ががふわりと現れた。大きさは通常の人間サイズだがこれは神人だ!

しかもゆっくりとではあるがハルヒに向かって手刀を振り上げる!

やばい!現象はさざ波かもしれないが破壊力は抜群だ!夢だと思っている閉鎖空間を間違いなく連想する!

すぐそばでベビーカーを押していた女の人がベビーカーから突然赤ちゃんを抱き上げ、腰だめにした。

腰だめにした?

腰だめにする間に赤ちゃんがぐにゃりと変形し自動小銃になり、女の人はギラリと微笑むと神人に向けてぶっ放した。

ダダダダダダダダダダ!!!!!!

神人がずたぼりになり空中に溶ける。

あれ?撃ち終わってもまだ聞こえる。

ダダダダダダダダダダ!!!!!!

振り向くとストリートドラマーがど派手なアクションでドラム缶やらペンキ缶などを打ち鳴らしていた。



106 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/29() 01:06:53.11 ID:Wc65iVko



またしてもこんなごまかし方!

女の人はベビーカーを押して悠然と俺たちとすれ違う。

にっこり。

も、も、も、森さん! 今度は宇宙人の母親ですか。

「ふーん、ストリートパフォーマンスも良いわね。キョンあんたなんかできる?」

できる訳ねぇだろ。

「無芸ねー。SOS団の一員なら何かしら身につけなさいよ。芸は身を助けるっていうじゃない」

身を滅ぼすとも言うがな。というかいつからSOS団はストリートパフォーマンス集団になったんだ?

店に入って席に着くとすぐにハルヒは古泉に仮装行列の一件を問いただしている。

古泉は相変わらず無害な笑顔を浮かべながら「調べておきましょう」などと調子のいい事を言っている。

俺は帳尻合わせに奔走するのはごめんだぞ。

・・・

「午後は全員一緒に回りましょう!」

それを聞いて俺は古泉を見る。先回りして対処しておかなくても平気なのか?という意味で目配せしたつもりだが

いつもどおりに肩をすくめた。



107 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/29() 01:07:14.41 ID:Wc65iVko



こいつはいつもどおりのリアクションだから結局何がいいたいかさっぱりだ。

「有希は古泉君になにか買ってもらったりしたの?」デートじゃねぇぞ。俺たちの先回りして超常現象を抑えてたんだ。

てな事をいつか言える日がくるんだろうか。

長門は月見うどんをちゅるんと口にいれ。ゆっくり首を左右に揺らした。古泉は苦笑。

「駅ビルの7階8階に大きな本屋があるわね。あそこ行ってみましょう!」

あれ?もう不思議探索は終わりか?

「そうね。また今度探しましょう。それに駅ビルの地下にみくるちゃん行きつけのお茶屋さんがあるし。午後はSOS団の備品購入よ!」

超能力者と宇宙人連合肩すかし。

さすがほかに言葉が思いつかん。まぁ、午後は交差点でびくびくしなくてもいいみたいだ。

午前中で胃が痛くなっていた俺にとっては朗報に間違いない。

・・・

駅ビルに向かう途中、先頭を揚々と歩いていたハルヒが突然長門に向き直った。

?」

さすがの長門も疑問系の沈黙。

同じように俺も古泉も朝比奈さんもクエスチョンマークを頭から出した。



108 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/29() 01:07:37.11 ID:Wc65iVko



「さっきみくるちゃんの下着選んであげたんだけど、有希のも選んであげようか?」にっかり1000Wの笑顔!

俺はさっき二度とランジェリーショップには足を踏み入れないと誓ったんだ。

古泉、お前行け。

「一蓮托生という言葉ご存知ですか?」知らん知らん。

「では、毒食わば皿までとか?」知らん知らん。

「何してんの!行くわよ!」俺の誓いは3時間と持たず破られた。

更衣室からきゃーきゃーと嬌声が上がる。ま、主にハルヒだけだが。

「有希!いいじゃない!あなたぺったんこなのは下着が悪かったからよ!」「長門さん、素敵です

こんな会話を聞かされていては男二人は沈黙するしかないわけで。

変に口を開くと変な話題になりそうだし、かといって黙っていると耳をそばだてているようで決まりが悪い。

どうにもこうにも居心地が悪すぎる、これは絶対に慣れることができない感覚だ。

「じゃーん!どうよ!」ハルヒが鬼の首を取ったかのように長門を更衣室から連れ出した。

いつもの制服姿だったがあー、まぁなんというか直接的な表現ははばかられるんだが、制服を下から程よく押し上げてますね。ええ。

しかも全然不自然じゃない。魅力アップとはこのことだろうか。横から見たら明らかに、その、ある。

「これ、パットで底上げしてるんじゃないのよ?ちゃんと100%有希のお肉なんだから!有希ったらブラの正しいつけ方知らなかったの」



109 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/29() 01:07:50.05 ID:Wc65iVko



そんなこと俺たちに解説されてもいかんともしがたい。何よりますます居心地の悪さが募る。半分罰ゲームだぞこれ。

「有希って色んな事知ってるのに自分の事はからっきしね!」ハルヒが楽しそうに長門を鏡の前で回している。

「今まで着てた下着は袋に入れてもらってこれこのまま着けて行っちゃなさい!」

勝手に決めてハルヒは朝比奈さんを引っ張って出て行く。こら古泉てめぇ!自然についてゆくな!

朝比奈さんとハルヒの下着を買ってやって長門のを買わないわけには行かないだろう。

自分でがまぐちを出そうとしていた長門にそう言って俺は金を払った。

俺を見上げながら長門が小首をかしげる「いいの?」

いいさ、経費だ。気にするな。

長門の表情があれ?これは?もしや?

「見る?」

見ません。


128 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/30() 02:14:53.81 ID:t21LEX.o



多分冗談を本気と殆ど変わらぬ顔で言って長門が店を出る。

俺も出ようとしたところで店員さんに呼び止められ商品の袋を手渡される。あれ?っと思い中を覗いたら下着が。新品には見えないぞ?

「長門さんが今まで身に着けていらっしゃったものですわ」にっこり。

うわわ、脱ぎたてを見てしまった。長門が着けてた下着は、いやどうでもいい、恥ずかしすぎる。妹とあんま変わらない様な、だからいいってば。

上下セットを買ったんだな。いや、もうほんとにもういいから。俺は誰に言い訳しているんだろうね、ホント。

照れ隠しに憮然とした顔で店を出て長門に渡す。微妙にうなずく表情に微かな感謝とさらに僅かなこれは恥じらい?

「いっきましょー!」

左手に長門、右手に朝比奈さんという両手に花状態のハルヒは後ろから見てても分かるくらいご機嫌オーラを発揮していた。

「もう大丈夫だろうな?」

「涼宮さんの目的が不思議を探すのではなくてみんなで遊ぶになったらしいので多分大丈夫だとは思うのですが」

また、多分か、今日のお前の発言で信用できる言葉は殆どないな。

「恐縮です」全然恐縮してない顔で古泉が答える。

「しかし肝を冷やした午前中でしたね」それには同意する。

要所要所で森さんを見かけたんだが機関にはあんな衣装が常備してあるのか?

「さて?」すっとぼけやがる。



129 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/30() 02:15:20.35 ID:t21LEX.o



まぁ別に真剣になって問いつめなければいけない事でもないけどな。

街並を眺めてみてどことなくすれ違う人や目に付くお店の人などがほっとしているように感じるのは俺の先入観からか。

「エネルギーの方向も段々部室に向きつつありますし、夕方には市内からはほとんどエネルギーは部室に戻ります」

ん?消えないのか?

「こちらの位相で具現化したりしたものは消費されましたがまだまだあちらがわにはありますからね」

やれやれ、部室はまだ魔境になる可能性はあるのか。何とかしろよ。

「おや、何とかしていただけるのだと思ってました」またもや意味深な笑い方。

駅ビルに着くまでは特に何も無く、ハイテンションなハルヒに朝比奈さんと長門が引っ張られて、それを俺たちが追いかけるという事が続いた。

「まずはお茶屋さんね!みくるちゃんと一緒に行くと親父さん鼻の下のばしてお茶菓子出してくれるからそれを食べてから色々見て回りましょ!」

堂々と人の親切を当てにする発言をするなよ。

ま、ハルヒの言ったとおりになったんではあるがな。

「あ、あの。キョン君いいですか?」朝比奈さんがそう言って所望したのはさすがにお小遣いでは手が出ないであろう金額の茶葉だった。

親父さんが俺たちにお茶とお茶菓子を振舞ってくれたのも上客に対する扱いプラス朝比奈さん効果だろうと思われる。

言うまでも無く朝比奈さん効果の方が大きいんだがな。

「さて、有希は本が見たいわよね?」出されたお茶を遠慮なく飲み干しお代わりまで要求した団長は長門の希望を聞く。



130 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/30() 02:15:42.00 ID:t21LEX.o



こくり。

てなわけで全員で7階まで移動。ここは7階と8階が本屋になっていて8階は一部がCDとDVD売り場になっている。

長門は洋書、朝比奈さんは料理コーナー、ハルヒは自然科学、古泉は参考書、うげ、に散れて行った。

俺は今週の週刊誌はコンビニで読んでしまっていたので古泉に8階へ行く旨を告げ一人でエスカレーターを上った。

特に買うつもりは無かったがCDコーナーを見て回る。

部活帰りの女子高生と思われる集団が黄色い声を上げて邦楽のコーナーにいた。長い袋を全員持っていたから弓道部かな?。

一通り見て回ったところでそろそろ皆と合流しようと階段へ向かった。

下から上がってくるサラリーマンがいた。



やばい!本能的に感じた。見た目でもやばい!

抜き身の日本刀を引きずりながら階段を上がってくる。そいつが俺をにらんでいる。白目がない、目が真っ黒だ。

闇が人の皮を被って歩いているようだ。しかも口からは黒い呼気を漏らしている。どう見たって人間じゃない。

敵意というよりも明確な殺意を肌が感じる。

逃げるの一手。

ハルヒがいなくて良かったと頭の隅で思いながら今来た通路を猛然とダッシュした!



131 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/30() 02:16:02.75 ID:t21LEX.o



かかかかかか!!!!

不気味な声を上げながらサラリーマンが追いかけてくるのが分かる!

ざざっ!

俺が走りすぎた後、サラリーマンの前に何人かが立ちふさがる気配がした。

?!

振り向くと先ほどの女子高生5人が矢の陣形を取ってサラリーマンに向かって弓を引いている。

「てぃ!」

先頭の女子高生の号令一喝!5本の矢がサラリーマンの眉間、喉、心臓、鳩尾、胃に突き刺さった。

完全に致命傷のはずだがそれでも平然とこちらへ向かってくる姿は悪夢の現実化だ。刺さった箇所から黒い煙のようなものが立ち上がっている。

先頭の女子高生は長い袋から日本刀をとりだすとすらりと引き抜いた。八双に構える。

残りの女子高生は再び弓矢をつがえて引き絞る。

日本刀を構えたリーダーが再び号令を飛ばす「てぃ!」

ひゅん!

矢の飛ぶ速度と変わらないと錯覚するほどの踏み込みの速さを見せリーダーが日本刀でサラリーマンに切りかかる。

ぎぃん!



132 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/30() 02:16:16.57 ID:t21LEX.o



新たに4本の矢を体に受けながらもサラリーマンはリーダーの攻撃を持っていた日本刀で切りかえした。

だがリーダーの大刀を受けた隙を狙い、一人の女子高生が小刀で地面すれすれを飛ぶようになぎ払っていた。

ぶちゅん!

サラリーマンの足首が切断される!ぶわっと黒い煙があふれ出した。

それでもなおバランスを崩しながらもこいつは俺に向かってくる!なんだこいつ!

リーダー格の女子高生が上段に構え、気合一閃。サラリーマンの脳天に日本刀を打ち下ろした!

その攻撃を受けようと自分の刀の峰に手をあて頭上に構えたサラリーマンだったが、女子高生の腕前と刀の方がヤツよりも上回ったらしい。

サラリーマンの日本刀ごと叩き割り、女子高生の振り下ろした必殺の刃はヤツの腰の辺りまで食い込んで止まった。

ぶしゅぅ!

膿がつぶれるような悪意ある音をたててサラリーマンは空中に解けていった。

女子高生たちは何事も無かったように弓と日本刀をしまい、そのまま階段から降りようとする。

「あ、ありがとう!」完全に遅れたタイミングで俺は彼女たちの背中に声をかけた。

リーダーが振り返り、にっこり笑いブイサイン。

も、も、も、森さん! 女子高生の意味あったんですか?






涼宮ハルヒの誘惑 完結 を見る




posted by テリヤキ at 00:17| 京都 ☀| Comment(5) | 2ch | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
乙!
Posted by at 2008年05月27日 22:19
長門萌えですね。わかります。
Posted by at 2008年05月29日 01:55
143 名前: ◆KMIdNZG7Hs 投稿日: 2008/05/30(金) 17:23:58.97 ID:TzEfKDco
新川さんはですね〜
最初は大名行列のシーンで浪人で出てもらうつもりだったんです。
で、二刀流でばっさばっさと格好良く不思議現象を切り捨ててもらうって予定だったんですが、どうしてもハルヒの目の届かない場所で戦闘をしないといけなくて、でも目が届かないなら放っておいてもいいわけで…。
ゲームの隠れキャラ的に登場してもらいたかったんですがね〜。
-------------
新川さんは表情は好々爺としながらも眼光鋭く大刀と小刀を見事に使い分け前後左右の現象を切り結ぶ。
口元にわずかな微笑みをたたえながらする獅子奮迅の活躍は達人という評価すら低い評価に感じてしまう程だ。
-------------
こんな感じで活躍して欲しかったんですが、あっはっは。;;
てなわけで森さんだけにご登場いただきました。森さん扱い易いんですよ。謎の美女ってどうにもでなりますからね。

では、また深夜にノシ

あ、森さん気合いだけでまともにしゃべってないや。
Posted by at 2008年05月30日 19:58
乙!
更新がんばってくれ、こっちで読むぞ
Posted by at 2008年05月30日 21:48
うほwwwwwwwがんがるおwwwww


Posted by テリヤキ at 2008年05月31日 04:55
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